今まで最良の対策をとってきたのに。
ペースを崩されるとどうにもこうにもうまくいかない。
なにもかもうまくいかない。

暑いので窓を開けていた。
冷房をつける程ではないと思ったからだ。
でも…。
急に呼吸が乱れ、めまいがした。
おおよそ、まったく同情の余地のない『ホタル族』の仕業であろう、ということはすぐにわかった。
家族、あるいは同居人に「吸うなら外で吸ってくれ」と言われた、
あるいは「部屋に臭いやヤニがつくと出て行く時にお金がかえって来ないから」
だから、外で吸うのだろう。
前者の場合はまさに『自分たち主義』である。
家族ないし同居人という身近な人が迷惑をしている、ということは、
それは他人にも迷惑をかけていると言うことが気付かないのか…。

あわてて窓を閉めた。
においをけすもの、においをけすもの…。
必死でつかんだのは香水のビンだった。
むせかえるほどふりまいた。
ほんとうは香水も私のからだにはよくないのだけれど…。

これではうっかり洗濯物も干せない。
窓が開けられないので冷房は必要だ。
汗をかくとあせもがひどくなるから。
冷房代を請求したいくらいだ。
ダメなら皮膚科代を請求したい。
なんでこんな目にあわなきゃいけないんだ…。

あと10年。
10年まったら時代は変わるだろうか。
こどもたちに明るい未来ときれいな空気を──。

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